メンズカジュアルに欠かせないもののひとつにデニムがあります。かつては若者の象徴とされていた時代もありましたが、今では年代・性別を問わず誰でも一着は持っている定番アイテムになりつつあります。
誰にとっても身近な存在である一方、こだわりをとことん追求するマニアが多いのもデニムの特徴です。関連する用語にもさまざまなものがあり、なんとなく雰囲気はわかるけどよく考えると正確な意味は分からない言葉も多いかもしれません。
今回は、ぜひ抑えておきたい基本的なデニム用語を厳選してご紹介します。
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そもそもデニムとは?
デニム(denim)とは、インディゴ染めの糸を使った綿の綾織布を指します。厚地で丈夫な点が特徴です。最近は技術の進化により伸縮性のあるストレッチデニムなどさまざまなデニム地が生まれています。
ウォッシュ(洗い加工)をしていないものを、「生デニム」や「ノンウォッシュ」と呼びます。生地そのものが固いことに加え、洗うと縮むためサイズ選びが難しい面がありますが、自分だけの色落ちの過程を楽しみたいとあえてノンウォッシュを選ぶファンもいます。
市販されているデニムの大半は、一度洗って柔らかく履きやすくなっているワンウォッシュデニムです。
漂白剤を使って人工的に色落ちさせたケミカルウォッシュは80年代に爆発的に人気を集めました。その後下火になっていましたが、ここ数年再び注目されているようです。
デニム生地の厚みを表す単位が「オンス」です。一般的には14オンス程度のものが多く、10オンス未満の薄手のものはライトオンスと呼ばれます。反対に、15オンス以上の厚手のものはヘビーオンスと呼ばれます。
デニムパンツにまつわる用語
デニムを使ったメンズカジュアルアイテムにはデニムジャケットやデニムバッグなどさまざまなものがありますが、最も代表的なのはやはりデニムパンツです。ジーンズと呼ばれることも多いです。ちなみに、日本ではジーパンという呼び名も使われますが、和製英語なので海外では通じません。
デニムパンツは、シルエットの太さによって「スキニー」「スリム」「レギュラー」などの種類があります。明確な定義はありませんが、標準的な太さのものがレギュラー、細めのものがスリム、さらに細く肌に密着するものがスキニーと呼ばれることが多いです。
股上の深さによっても種類が分かれます。腰で履くような「ローライズ」とウエスト位置の高い「ハイライズ」は、周期的に流行が入れ替わる傾向があります。ここ最近はハイライズが人気でしたが、そろそろローライズの復権の兆しもあるようです。
最も一般的でまっすぐなシルエットの「ストレート」のほか、膝から裾にかけて広がる形の「ブーツカット」、太もも部分に余裕があり裾に向かって細くなる「テーパード」など、全体のシルエットにもさまざまなものがあります。
フロント部分は「ジップフライ」と呼ばれるファスナーで閉めるタイプが多いですが、なかには複数のボタンが並んだ「ボタンフライ」というタイプのものもあります。ジッパーは開閉が楽な反面壊れるリスクがあります。ボタンは開閉がやや面倒ですが、強度やシルエットの美しさの面ではジップフライに勝るところもあります。
シルエットや形状に関する用語は、デニムパンツだけでなく他の素材を使ったパンツでも使われるので、覚えておくと何かと役に立ちます。
一時期は「若者のデニム離れ」が囁かれたこともありましたが、近年は90年代リバイバルもあってトレンドにデニムが再浮上してきています。かつてのようにこだわって履くよりも、もっと身近で気軽なアイテムとして楽しまれるようになったデニム。メンズカジュアルの定番のひとつとしてこれからも大いに活躍してくれそうです。