ストリートカジュアルというと、やはり若者のファッションというイメージがあります。元々、ストリート=街に集まる若者たちから自然発生的に生まれたファッションで、反抗的なニュアンスも含むため、30代や40代の大人が着るものではないと考えがちではないでしょうか。
一方で、現在の30代・40代が若い頃はストリートカジュアルの全盛期だったため、今でもストリートファッションが大好きという大人の方も実は多いようです。また、近年起こった90年代ファッションのリバイバルブームで、あの時代のテイストを改めて見直した、また取り入れてみたくなったという声もよく聞かれます。
目次-INDEX-
「あの頃と同じ」「若者と同じ」ではないスタイルを
ファッションに年齢による制限はなく、誰でも好きな服を好きなように着てOKです。とはいっても、30代・40代が若い頃に着ていた服を引っ張り出してきてそのまま着れば、あの頃の輝きを取り戻せるかというとそうではありません。また、今若者が着ている服をそのまま大人が着ても、若い世代と同じような着こなしにはなりません。やはり、大人世代ならではの似合うスタイルにアレンジしたほうがより魅力的です。
大人カジュアルに欠かせないのは、なんといっても清潔感です。ヨレヨレのいかにも着古したようなアイテムは、若さがあってこそ着こなせるもの。大人が着こなすには難易度がかなり高くなります。もし古着系やダメージ系のアイテムを選ぶ場合、髪型や小物などにしっかり気を配り、全体の印象としてみすぼらしくならないよう注意しましょう。
全体的に、色数は少なめ、装飾は控え目で、やや落ち着いた雰囲気にまとめたほうが大人には似合いやすいです。
特に最近は、リラックス感がファッションのキーワードのひとつにもなっています。エフォートレス・こなれ感・ぬけ感といった表現もよく使われ、強いインパクトを狙ったり計算してがっちりと作り込んだりするよりも、無理なくさらりと着こなすほうがオシャレに見える傾向があります。頑張りすぎず、自然体でファッションを楽しみたいですね。
男女別・大人ストリートカジュアルのポイント
大人の男性のカジュアルファッションというと、リッチ感・ゴージャス感を前面に押し出すことがこれまでよくありましたが、現在ではそういったスタイルはやや古い印象です。これ見よがしに高級品を身に着けてギラギラした雰囲気を出すよりも、肩の力が抜けたテイストのほうがおしゃれに感じられます。若者にはない、おじさん特有の「かわいさ」のようなものを意識しても良いかもしれません。遊び心のあるアイテムをあざとくなりすぎず、さり気なく使いこなせるのもこの年代の魅力です。
女性の場合は、年齢があがるに連れてその人自身が持つ雰囲気がエレガント寄りになっていくことが多く、10代のような全身カジュアルのスタイルだとなんとなくちぐはぐな印象になってしまいがちです。レーススカートやスカーフ、華奢なアクセサリーなどエレガントなイメージのアイテムを部分的に組み合わせたミックススタイルにしてバランスを取るとよいでしょう。もうひとつのポイントはメイクやヘアスタイルです。髪や肌の健康的なツヤを意識するとカジュアルスタイルが自然と決まります。大人になるにつれ、自然体に見せるためには隠れたところでのひと手間・ひと工夫が重要になってきます。
ストリートファッションが日本で定着してからまだ歴史はそれほど長くなく、大人のカジュアルスタイルはまだまだ試行錯誤の段階といえるかもしれません。それだけに、おしゃれなカジュアルファッションを楽しんでいる大人の姿はとても魅力的に見えます。ぜひ、あなたらしいスタイルを見つけて下さい。