ストリートカジュアルでたびたび復活するヒッピースタイル。
ヒッピースタイルの起源は1960年代にさかのぼります。
ヒッピースタイルがどのようにしてストリートカジュアルと結びついたのでしょうか。
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ヒッピーファッションの歴史
そもそもヒッピーとは1960年代にアメリカで発生したベトナム戦争に対する反戦運動、遵守差別の反対(公民権運動)に端を発し、近代の政治や社会に対する疑念や疑問から始まり、社会に対抗する文化として発生したものです。彼らは「ラブ&ピース」を掲げ、戦争を容認する政治や社会に真っ向から対抗したのです。
ヒッピーファッションとは
ヒッピーたちのファッションは、それ自体が自らの信念をしめすものとして定着していきました。
主に取り入れられたファッションは、ジーンズなどが主体です。ジーンズはもともと作業着でありファッションアイテムではなかったのですが、ジーンズをフォークシンガーが着用したことでファッションとして定着していったものです。
また同様に流行したフォークロア・ファッションは、インドやアフリカ、東欧や中近東系の衣装やアクセサリーを身にまとうスタイルを取り入れたものでした。
ヒッピーのファッションは、長髪で髭を伸ばして花柄などのバンダナやスカーフを身にまとうスタイルが多く見られました。
もうひとつのヒッピーファッションの流れとして、意図的に服を着ないというスタイルもありました。男性はもちろん女性も肌を多く露出させ、時には男女ともに裸になることもありました。
また同時にボディペインティングも同じ時期に発生したと考えられます。
ヒッピースタイルのストリートカジュアルへの影響は
ヒッピースタイルを取り入れたストリートカジュアルファッションは、1960年代のヒッピー文化を受けて、1970年代に流行しました。
1970年代の始めは、ヒッピー文化を色濃く受け継いだベルボトムズやユニセックスな服装が流行しました。
70年代半ばを過ぎると、ヒッピー文化は衰退していきますがその影響を受けたファッションは生き続け、伝統や規制価値観に縛られていないファッションが流行しました。
スカートはミニからロングになり、エスニックファッションのようなゆったりとしたシルエットが男女ともに受け入れられました。
逆に、シンプルなデザインのセーターやTシャツ、スニーカーなどを着る人も増えるようになっていきました。
また、Tシャツを絞ってヘソやお腹を出すスタイルも同様にヒッピー文化から来ていると考えられます。
ヒッピースタイルこそストリートカジュアルの原点
このように、ヒッピーの文化から生まれたファッションは、ストリートカジュアルの原点といってもいいようなものであったことがわかるでしょう。
ヒッピースタイルのストリートカジュアルは、70年代以降、何度も復活しています。
それが、ヒッピーがストリートカジュアルに大きな影響を与えた文化のひとつだといっても過言ではない理由となっています。